『男子4×100メートルリレー8位入賞!
課題と収穫をつかむ』
『学生日本一を決める』天皇賜盃 第88回日本学生陸上競技対校選手権大会(全日本インカレ)が9月12日から15日の4日間にかけて岐阜メモリアルセンター長良川競技場で行われた。本学、男子短距離は4×100メートルリレーで8位入賞を果たした。2年連続の入賞となったが、大会1週間前にアクシデントがあり、直前でメンバー変更になった。出走することになったのは、主将の前田涼平(社経4)。今まで補欠メンバーで正規メンバーに入ったことがなく、今大会が初めての出走。予選では役割を果たし、チームを決勝の舞台へ導いた。決勝では8位だったものの1年生が2人出走し、若い力の台頭に期待が高まっている。そんな予選、決勝の舞台で走った、太田匡哉(スポ科4)、前田涼平(社経4)、平野翔大(スポ科1)、假屋直幹(スポ科1)、安田圭吾(スポ科2)の5人に全日本インカレの振り返り、お互いの印象や今後のシーズンでの意気込みを伺った。
※取材日 9月17日
━今大会臨むにあたっての調子はどうでしたか。
太田 調子は良かったです。絶好調でした。
前田 多少腰が気になっていました。でも走っている中では気にならなかったので調子は良かったです。
平野 九州選手権で自己ベストを出して自信がついていい状態でした。
假屋 前日の練習で監督にも調子がいいとおっしゃってもらったので調子が良かったです。
安田 富士北麓でのレースでも1年振りにベストが出たので調子は良かったです。
━全日本インカレ出場にあたって強化してきたところはありますか。
太田 リレーの出が苦手だったのでアドバイスをもらって何回も練習をしました。
前田 コーナーの走り方を中心に準備をしてきました。
平野 関東インカレでは周りとの格を実感しました。なので走力を上げれるように体が細いのでウェイトとかでフィジカルを鍛えました。
假屋 関東インカレでメンバーに入れなかったです。それで悔しくて朝練とか行き始めてウェイトトレーニングとかで筋力をアップしました。専門が100メートルですがコーナーも走れなくてはダメだと思って、200メートルの練習もしてどこの走順でも走れるように準備してきました。
安田 8月入るまで練習が出来てない状態でした。約1ヶ月、基礎トレーニングと走り込みをして体力や筋力を戻すことを取り組んでいました。
━今大会の目標を教えてください。
太田 昨年の全日本インカレでアンカーで抜かれて4位でした。それが悔しくて表彰台に上ることが目標でした。
前田 自分は補欠でしたが、昨年の日本選手権リレーで優勝しています。昨年とは違う立ち位置で臨むので優勝を掲げていました。
平野 個人としては決勝で走ってベストを出すことで、リレーは1番を取ることです。
假屋 補欠でしたが、いつでも走れるように準備していました。走れた時は日本一を目指していました。
安田 今季最初のリレーが岩壁杯がバトンのミスがあって関東インカレも予選落ちでした。昨年日本選手権リレー王者なのに不甲斐ない結果でした。白石黄良々(スポ科2018年度卒=現セレスポ)さん凄かったね、といわれても仕方なかったです。黄良々さんがいなくても強い大東を示したかったので日本一を目標に掲げていました。個人では200m王者に輝いてた、山下潤(筑波大学)選手に勝ちたいと目指して走りました。
━予選での走りはいかがでしたか。
太田 スピードものれて走れたので良かったですが、決勝走れない状態になってしまったので悔しいです。
前田 落ち着いて臨めましたが、実感動きが固くなってしまい、修正する部分もあり反省として残りました。でも結果的に決勝に繋げたのでよかったです。
平野 固くなってしまい、バトンでヘッドスライディングしないと届かないバトンパスになってしまいました。でも決勝にいくとの思いでバトンを繋げれたので良かったです。
安田 1走が大会直前に変更になりましたが、気持ち的には決勝に残る思いで予選は臨めました。3走太田さんが少しスピードが落ちていましたが、冷静な気持ちで走りました。
━1週間前に変更になりましたが、その経緯を教えてください。
前田 バトンパスの練習で正規メンバーの1年生が肉離れをおこしてしまって直前での怪我でした。それで自分と假屋でトライアルをしてタイムや風の状態、スタートの加速を監督が総合的に判断して自分が1走に決まりました。
━直前に決まりましたが、気持ちの面ではどうでしたか。
前田 いつでも走れる準備はしていました。怪我での交代でしたが、気持ちは変わらずに挑みました。
━決勝での走りはいかがでしたか。
前田 直前の円陣では何言ってるのか分からないぐらいでした。でも予選よりは落ち着いていて決勝の舞台で勝ちたい思いでした。走りも悪いとこなく走れましたが、動画でみたら自分の力のなさを感じて4年生として不甲斐ないな、と感じてしまいました。
平野 気持ちが高まっていた状態でした。予選同様固くなってしまい、3走(假屋)とのバトンも遠くなってしまったのが課題です。
假屋 太田先輩が負傷してしまい、代打での形となりました。大学でのリレーのデビュー戦が全日本インカレ決勝と贅沢なデビュー戦となりました。直前のアップで脚をつってしまい、満足のいく走りができませんでした。せっかくいただいたチャンスを活かし切れなかったこと、4年生の先輩方に申し訳ないと思いました。
安田 昨年の3走よりは落ち着いて臨めました。1走前田さんも自分の走りを楽しんでいて部長の覇気を感じてその姿をみて、がむしゃらに走りました。結果エースと言われていて1人も抜かせなくて悔しい思いが強いです。
━今大会の課題と収穫はありますか。
太田 調子いい時ほど体に対して敏感になるべきでした。怪我しないように、調整の段階でできたことがあったのかなと思いました。
前田 今回チームとして若いチームで挑んで全日本インカレの舞台で走れて自分も走れました。 若いと言うことなのでまだ後輩たちはチャンスがあるので今回出てしまった弱い部分を克服して、チームベストだったり順位を上げていって全国で優勝してほしいとの思いです。
平野 周りと比べて体が細いです。フィジカルももっと強くなっていきたいのと、メンタルもまだ弱くていつも通りの走りが出来ない状態でした。大舞台でもベストの状態で走れるメンタルをつけたい。収穫は若いチー厶で走れたことは収穫です。200メートルでは予選で、ベストが出たのでそこが収穫です。
假屋 本番に弱いと実感しました。普段の練習からの取り組み方を考えさせられました。個人としてもリレーでも日本一を狙っていける選手になりたいです。
安田 200メートル2本走っただけなのに体への疲労が大きかったです。調子がいい中、自分の体をどれだけコントロールできるかが課題です。
━主将として挑んだ1年で手応えと成長はありましたか。
前田 一つ上の主将が白石黄良々さんでした。同じやり方はできないと思っていました。なので自分らしくチームを引っ張っていければいいと思っていました。新体制になって昨年とは違うチームの色になりました。その中で、人とのコミュニケーションを大切にしていました。その基礎を作れたのかなと思います。
━平野さん安田さん、は国体の選手に選出されましたがそこに向けて目標をお願いします。
平野 自己ベストが10秒47です。国体シーズンの頃は調子がいいので、10秒35あたりを出したいです。
安田 九州チャンピオンの平野くんとは違ってリレーだけなんですけど(笑)。東京都の4継は女子は3連覇男子が2連覇、昨年出場した時はアベックで優勝でした。でも足の状態はあまり良くないですが昨年も良くない状態でした。成年で出場するので周りの足を引っ張らないようにしたいです。
━次にお互いの印象について教えてください。
太田 主将はとても面白い人なので笑わせてもらってます。平野はかわいいです。假屋はすごく真面目で真面目です。安田は部内で2番目にイケメンです。1番は野田龍太郎ですけど(笑)。
前田 匡哉はクレイジーな人間です。頭がおかしなところがありますが、何か一緒にいて楽しいし落ち着けるしいい関係なんかな。3時間一緒にいると突然クレイジーな部分が出てきます(笑)。平野は最初は物静かな子でしたけど最近はいい意味で調子にのってますけど(笑)。かわいらしい後輩です。假屋は1年生の中で一番真面目なんじゃないかなと思います。
假屋 ありがとうございます!
前田 でも僕に対しては何かフランクに接してくるとこがあるのでもっとみんなにそうしてもらえればと思います。主将にいけるならみんなに(笑)。安田は、明るくてにぎやかでただ競技に関しては誰よりも真面目に考えています。僕も見習いつつ。
平野 太田さんは真面目と思ったのですが、先輩と感じないくらい接しやすくていい先輩です。前田さんは主将として尊敬できる部分が沢山あってこういう人間になりたいなと思うぐらい尊敬しています。
前田 ほんと思ってんの(笑)
平野 假屋は真面目で1年生をまとめてくれる大事な存在だと思います。安田さんは競技に対して僕に無いものをもっています。尊敬しています。僕に無いものをもっています。
安田 それが聞きたいですよね(笑)。
平野 表現出来ない僕に無いものを持っています(笑)
假屋 太田先輩は、第一印象は静かなイメージでしたが、壊れるというか何考えてるか分からないとこがありますが、でも面白い先輩でこの前も緊張していた時に声をかけて下さったので優しい先輩だと思います。前田先輩は少しあごが長いんですけど(笑)
前田 少しじゃないよ。いやそこじゃなくて(笑)
假屋 とても接しやすい主将で壁がなくて何でも聞いたりできるので一番接しやすい先輩かなと思っています。平野は同期で自分より自己ベストが速いので目標であってライバルであっていい刺激を毎日もらっている人です。安田先輩は練習中とそうでない時のギャップがすごくて練習外の時はたまに怖い時があります(笑)。練習中とか試合の時は顔が違うので、真面目でストイックで陸上が心の底から好きなんだろうな、といろいろと走りについて考えていらっしゃるので尊敬しています。
安田 匡哉さんは、以前寮でお世話になっていました。その頃は一番面倒を見てもらっていました。昨年もリレーメンバーでも一緒だったので面倒を見てもらっていました。何か気がくるっていらっしゃるというか(笑)そういう面も含めて面白くて笑いたえないです。チームの隠れムードメーカーだと思います。他のチームには居ない貴重なタイプの人です。前田さんは黄良々さんとは違うタイプの主将で、僕にはできないような周りとの接しかたであったり、こんなに寛大で器が大きい人にはあんまりあったことがないです。ほんとに凄い人だなと。人として尊敬しています。にも関わらず周りから多分一番いじられてるんじゃないかなと思うぐらいですけど(笑)怒った姿を1度も見たことないです。そんな人いるのかってぐらいいい人です。平野は生意気です(笑)。
平野 間違いないです。
前田 間違ったことしてんだろ(笑)
安田 たまに出るタメ語が
平野 反省します
安田 Theやかましい奴って感じですが、明るくていいと思います(笑)。
平野 ありがとうございます。
安田 假屋は真面目で固すぎるかなってとこがありますが、固い男って感じです。でも1年生2人にもチームを引っ張っててもらうので、頑張ってね。
平野 はい!
假屋 はい!
━次は真面目な質問になります。4年生の2人にお聞きします。4年間佐藤真太郎監督のもと競技を続けてきましたが4年間どうでしたか。
太田 1、2年生の時から地道に練習してきて、3年でタイム狙えたらいいかなと思っていました。4年になる前、黄良々さんの言葉で「陸上に対してはどれだけ熱いものをそそげるか」って言葉を聞いて思うものがありました。最終的に全日本インカレで正直あっけなく終わってしまいましたが、大学院でも続けるので来年にでもこの悔しさをぶつけていきたいと思います。
前田 僕は、大東の代表としてリレーを走ったのが今回が初めてでした。今までは入れて補欠でした。4年生のこの時期まで悔しくて辛い時期が続いていました。でもその中でもしっかりやってきました。相当苦しかったし、辛かったですけどここまで頑張ってこれたので、4年間実りある陸上生活を過ごせたのかなと思います。
━最後になりますが、次戦への目標と意気込みをお願いします。
太田 自分は怪我をしてしまったのでみんなに頑張ってもらいたいです。
前田 次は日本選手権リレーです。多分最後の試合になります。それまで練習と調整しっかりおこないます。また走れない人の悔しさを重々分かっているので、そういった人分までしっかりと走れるように頑張ります。
平野 次は国体です。主力選手が世界陸上で出ないので成年200メートルで決勝に上がれたらいいなと思います。その後にU20日本選手権があります。同世代の中で1番をとることを意識して頑張ります。
假屋 今週関東新人が迫っていて100、200、4継とハードな日程ですが、調子が良くてそのままの流れて走れれば自己ベストが出ると思うので、3番以内を目標に頑張ります。
安田 国体になります。4継頑張ります。個人は、U20日本選手権100、200メートルに出場するか、デンカチャレンジ2019の200メートルに出場するか決まっていませんが、どっちに出てもタイムを残してランキングを上げれるようにしていきたいと思います。
━本日はありがとうございました。
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▲部内で流行っている「最強!」のポーズをとる選手。 |
太田匡哉(おおた・まさや)※写真左から2番目
スポーツ科学科4年、青森・木造高出身、自己記録:100メートル10秒50、200メートル21秒61、100、200メートルと今季自己ベストをマークし好調。大学院に進む予定。
前田涼平(まえだ・りょうへい)※写真中央
社会経済学科4年、新潟・東京学館新潟高出身、自己記録:100メートル10秒62、200メートル22秒23、苦しみながらも掴んだ全カレの舞台で役割を果たした。次戦は日本選手権リレー、最後の大会で有終の美を飾ってほしい。全員から愛されている、頼れる主将。
平野翔大(ひらの・しょうだい)※写真1番右
スポーツ科学科1年、熊本・熊本国府高出身、自己記録:100メートル10秒47、200メートル21秒27、昨年の国体では少年男子Aで3位と表彰台に上がった。また今季8月の九州選手権で100メートル10秒47と自己ベストをマークし優勝。注目の1年生。
假屋直幹(かりや・なおき)※写真1番左
スポーツ科学科1年、大阪・枚方高出身、自己記録:100メートル10秒55、200メートル21秒43、全カレ後の関東新人では100、200メートルで自己ベストをマークし100メートルでは5位入賞を果たし、注目の1年生。
安田圭吾(やすだ・けいご)※写真右から2番目
スポーツ科学科2年、東京・日本工業大駒場高出身、自己記録:100メートル10秒47、200メートル20秒83、9月の富士北麓で200メートルを1年ぶりに自己ベストをマークし、自信をつけている。100、200メートルと現チームトップのタイム(100メートルは平野(スポ科1)と同タイム)をマークしておりエースとして期待されている。
【西澤蒼馬】