会場:文京スポーツセンター
日時:11月11日(日)
昨年3位の田中は無念の5位・・・
チームとしては16位で大会を終える
全日本大学選手権2日目は、84`級、96`級、120`級が行われた。本学からは、84`級に川元優、96`級に主将の伊神優人(スポ科4)、120`級に田中哲矢(経営3)が出場。1日目以上にアツい試合を見せてくれた。
84`級の川元の予備戦は両者一歩も譲らず、1ポイントを争う試合となった。第1、2ピリオド(P)を1−0、0−1で終え、運命の第3Pへ。第3Pでは相手に先にポイントを取られ、0−1に。しかし、川元は慌てることなく冷静に足へのタックルを決め勝利。2−1の判定勝ちで1回戦へ駒を進める。
続く、1回戦の相手は今大会で優勝した国士舘大の倨V。第1Pでは1分を過ぎた後、立て続けにポイントを取られてしまい第1Pを落とす。第2Pでは、開始早々に1ポイントを取ったものの、終了20秒前に相手の攻撃を捌ききれず逆転を許してしまい1回戦敗退となった。また、倨Vが決勝に進出したため、川元は敗者復活戦へ。
敗者復活戦1回戦の第1Pは先にポイントを取られてしまったが、逆転に成功。続く第2Pも順調にポイントを重ねていき敗者復活戦2回戦へ。敗者復活戦2回戦は第1P、第2P共に上手く攻撃を決めることができずに敗れてしまった。試合後、川元は「倨V先取は組み手、つかみ、すべてが上手かった。タックルは入りまでは良かったが、そこから上手くいかなかった。階級を上げたことで力不足や体格面で課題があるからもう少し体作りをしっかりとしたい。来年は4年生になるので、チームの主軸となりたい」と話した。
相手を攻め立てる川元(左写真)
フォールを狙う伊神(右写真)
96`級に出場した伊神はこれが大学最後の大会。予備選では、第1P、第2P共に終了ギリギリまで一進一退の攻防をみせていたが、終了寸前にポイントを取り勝利。1回戦の相手は強豪・早稲田大の大坂。第1Pでは相手の怒涛の攻めを耐えることが出来ず、立て続けにポイントを奪われ、テクニカルフォールで第1Pを落とす。そして、第2Pでは終了間際にポイントを奪っていった。さらに、フォールと思われた場面もあったが、上手く決まらず4−2で第2Pを終え、試合の行方は第3Pへ。第3Pは集中力が切れたのか0−7で第3Pを落とし、1回戦敗退となった。
試合後、「大坂は、先の大会から強いということは知っていた。勝つとしたら一発仕掛けるしかないと考えていた。しかし、結果的にはぐるぐる回されてしまい悔しかった。第2Pでも一発仕掛けたが得点に繋がらなかった。自分の経験からフォールはいけたと思った。チャレンジと言う手もあったのに気付かなかった。もう少し冷静になれていればと後悔が残る。主将としては、重量級は出来ていると思う。しかし軽量級には3、4年生がいなく1、2年生が多い。そのため下級生にはこれからしっかり引っ張っていってもらいたい。
120`級には普段96`級で戦っている田中が出場。昨年3位ということもあり、期待がかかる。予備選、1回戦と危なげなく勝利し、準々決勝へ進出を決める。田中の準々決勝の相手は日本大の岡。全日本選抜選手権優勝で全日本学生選手権2位という成績を持つ今大会の優勝候補だ。しかし、田中は昨年の同大会で岡に勝利していることもあり、良いイメージで試合に臨むことができただろう。そして、試合は第1Pからお互いの意地と意地が激しくぶつかり合うものとなった。まずは、田中が普段通りのスタイルで確実に1ポイントを取っていく。しかし、岡も意地を見せ、終了間際に1ポイントを取り返し同点にしたものの、コーションが入り第1Pは田中に軍配が上がる。続く第2Pは相手に一瞬の隙をつかれ、場外に押し出され岡に1ポイントが入る。その後、田中は積極的に攻めていくものの、ポイントには繋がらず、第2Pを岡に取られてしまう。そして、運命の第3P。互いに譲らない展開が続き、0−0のまま2分が経過。勝負の行方はボールピックアップに託された。。

その結果、攻撃権が田中に与えられ田中の攻めやすい体制から緊張感ある30秒が始まった。が、岡は片足だけにも関わらず上手くバランスを取り、なかなか倒れない。しかし、これに焦ることなく、残り少しのところで、田中が岡の体制を崩し攻撃成功。勝利の瞬間、両手を突き上げ体全体で喜びを爆発させていた。日大ベンチからチャレンジが入るものの、認められず田中の勝利が決まった。
(▲満面の笑みで勝利を喜ぶ田中)
岡との試合に勝利した田中はしっかりと休む間もなく、準決勝が始まった。準決勝の相手は今大会で優勝した早稲田大の前川。田中は1ポイントも取れず敗れ、3位決定戦へ。3位決定戦の相手は優勝候補の一人である拓殖大の村木。第1Pは0−0で、ボールピックアップに。攻撃権は村木に与えられ田中は第1Pを落とし、後が無くなってしまう。第2Pも互いにポイントを取ることなく、またもボールピックアップ。今度は田中に攻撃権が与えられ、なんとか攻め切り勝負は第3Pへ。そして、第3Pもボールピックアップが行われ、第3Pで攻撃権が与えられたのはまさかの村木。田中はこの攻撃を凌ぐことができず、3位入賞を逃し、5位で大会を終えた。
試合後、田中は「0−0のままだと運勝負になってしまうから、しっかりとポイントを取れる得意な技を作ることが必要。今回は普段より1つ上の階級に出場したから、横からいったりしないと体格の差をカバーできない。次の天皇杯まで1カ月あるので、足りない部分を自分で考えて練習していきたい」と話した。
本学は、田中の5位により3.5点が入り、31チーム中16位で大会を終えた。まだまだ勝ちきれない部分もあったが、見応えのある試合を見せてくれた選手達の今後の活躍を期待したい。
▲全力を出し切った選手と、サポートに回った部員達。チーム一丸となって戦った2日間となった
【試合後のコメント】藤沢信雄監督「完璧に負けている階級は無く、全員頑張っていた。今一歩力が及ばないところがあった。そこを打ち破るために毎日厳しい練習を自分なりに考えながらする必要がある。何事も自分で考えて。」
【冨田訓史 小島愛理 高見澤杏奈】