♦大東文化、好プレー連発も遠い白星。日下監督「ボールをキープすれば…」
第8回関東大学春季大会第3戦、大東文化大学対早稲田大学の試合が6月2日、熊谷ラグビー場で行われた。
先制したのは早稲田。前半9分、ハーフウェイライン付近でCTB(センター)シオペ ロロ・タヴォ(3年=ウェズリーカレッジ)らが早稲田SH(スクラムハーフ)に抜かれ大きくゲインされる。ゴールまで残り数メートルのところでSH南昂伸(3年=御所実業)が止めるが、その後フェーズを重ねて攻め込まれ、最後はギャップを突かれ先制を許す。
しかし18分、早稲田の反則で得たマイボールスクラムから、NO8(ナンバーエイト)佐々木剛(4年=八戸西)、南とつなぎ最後は迫りくる早稲田DF(ディフェンス)を華麗にかわしたFB(フルバック)鈴木匠(3年=札幌山の手)がトライ。SO(スタンドオフ)高本海斗(3年=大阪桐蔭)のゴールも決まり7-7と同点に追いつく。
続く24分、マイボールラインアウトをキャッチできずに取られるが、直後に早稲田がノックオンのペナルティを犯し危機は脱する。その後のスクラムから出たボールを高本が大外に構えていたWTB(ウイング)長谷川昇(2年=バーカーカレッジ)にパス。長谷川は、早稲田タックルをモノともしないが如く突き進み、一気にトライを決め、12-7と逆転に成功する。
しかし、その後もラインアウトでのミスや早稲田にディフェンスを難なく突破される機会が相次ぎ、すぐにリードを許す。後半に入り、CTB星野大紀(4年=中部大春日丘)やWTB松田武蔵(1年=ロトルアボーイズ)のトライも加えるが早稲田には追い付かずさらに点差を離され、24-47で試合終了となった。
試合後に日下唯志監督は、ディフェンスやラインアウトを修正点とした上で、「ボールをキープしたらスコアできる、というのがわかった」とアタック面に対して前向きな評価。
後半にトライを決めた星野は、「サポートで付いていただけなのでただ、ごっつぁんですというか…」と試合後に振り返ったが、絶妙なタイミングで抜け出してパスを受け、追いかける早稲田DFを寄せ付けない速さでゴールまで持ち込んだプレーは「ごっつぁんです」以上の意味があるだろう。スピードを生かしたプレーが得意と言う松田はその言葉通りのプレーで、トライを決めている。前半の鈴木や長谷川も含め、BK(バックス)陣の好プレー連発した試合だった。
とはいえ、これで春季大会3連敗。未だ見えない白星に、選手自身もディフェンスなど痛感した課題を挙げ、次戦の慶應義塾大学戦に向け意気込む。
春季大会第4戦の慶應義塾大学戦は、6月9日に同大学日吉グランドで行われる。
大東文化 | 早 稲 田 | |||
前半 | 後半 | 前半 | 後半 | |
2 | 2 | トライ | 4 | 3 |
1 | 1 | ゴール | 3 | 3 |
12 | 12 | 計 | 26 | 21 |
24 | 合計 | 47 |
【 馬場修平 】