大東文化 | 明治 | |||
前半 | 後半 | 前半 | 後半 | |
2 | 1 | トライ | 1 | 5 |
1 | 1 | ゴール | 1 | 4 |
0 | 0 | ペナルティ ゴール | 0 | 1 |
14 | 7 | 計 | 7 | 36 |
21 | 合計 | 43 |
▲円陣を組む本学 |
明治ボールでキックオフした前半、先制したのは自分たちの強みを発揮した本学。8分、敵陣5m中央付近でスクラムを組み押し込むと、最後は持ち出したNO8(ナンバーエイト)アマト・ファカタヴァ(外英3)がゴール中央にボールを豪快に叩き付けた。真正面からのコンバージョンキックもSO(スタンドオフ)大矢雄太(環境3)が難なく決め、7-0と本学がリードする。
▲先制トライのアマト | ▲トライに沸く本学応援席 |
▲湯川に駆け寄るメンバー |
しかし直後の13分、ドロップアウトからクイックでボールをキープしようとした本学が、連携ミスにより痛恨のオフサイドを犯すとペナルティキックを得た明治はラインアウトからラックサイドをFW(フォワード)で突き、最後は明治5番にトライを許してしまった。ゴールも決まり7-7とイーブンに戻るも、25分には逆に本学がラインアウトからモールを形成するとそのまま押し込んでいき、最後尾でボールを持っていたFL(フランカー)湯川純平(現経3)がトライを決めた。ゴールも外すことなく、14-7と再び本学がリードする。
▲交替までは力強い 突破を見せていた平田 |
ここで、本学に『想定外』のトラブルが起きる。30分を過ぎたころ、敵陣でボールをもらい相手に突進したHO(フッカー)平田快笙(環境3)が膝を痛めプレー続行不可能となり、ベンチへと下がってしまう。代わりに小泉友一郎(経営2)が入ったものの、春から前回の慶應義塾大学戦まで不動のスタメンであった平田が下がってしまったことは痛手となった。
幾度かあった明治のトライチャンスを防ぎ14-7で折り返した前半だったが、後半に入ると試合展開は少しずつ『紫紺』に染まっていった。後半11分に自陣で明治がボールを展開し11番にトライされ再度同点となると、18分には明治10番がペナルティゴールを決めついに14-17とついに逆転されてしまう。
まだ3点差、時間も30分ほど残っているだけに再逆転を図りたい本学だったが、ここでも『想定外』の出来事が起きる。21分、明治が本学アタックをターンオーバーし12番がボールを本学陣内へと蹴り込む。急いで戻ったCTB(センター)畠中豪士(スポ科3)がキックでピンチを脱出しようとしたところを、明治12番にチャージされインゴールへ転がったボールを抑えられてしまった。
▲今試合2トライを挙げた湯川 |
この失点により流れが明治へと傾くと続く24分にも明治にトライを許し、30分には自陣からボールをつなごうとした本学・FL河野良太主将(社経4)のパスをインターセプトされこの時点で5つ目の失トライ、14-36となる。残り時間も少ない中、33分に明治のペナルティに反応したSH(スクラムハーフ)南昂伸(社経1)がクイックで持ち出すと、最後は湯川がゴール中央へねじ込み1トライを返す。しかし38分、本学のパスミスを拾った明治21番にトライを決められここで勝負あり。結局再逆転の糸口をつかめず、21-43で本学が敗北した。
久しぶりのリーグ戦優勝を果たした勢いそのままに大学日本一へ突っ走っていた本学だったが、23年間遠ざかっていた『決勝』の壁はまだまだ高く、河野主将ら数少ない4年生を中心とした『モスグリーン軍団』の戦いはこの試合で終わりとなった。
↓↓1/4更新↓↓
「いや、
「難しいですね。
「
「
「相手はボールを持ったらどんどんド ライブをしてサポートも早く、
「特にそういうことは無かったが、平田がケガをして交替したが、
「今日の試合の敗因はディフェンスだと思う。
「いつも言っている流れというのが明治さんにつかまれたかなと。
「(4年間を振り返り)本当に充実していた。あとは記録を残せたということで自分たちが2年生の時は選手権でベスト4に行き、その翌年はジャパンセブンズ優勝、今年はリーグ戦優勝と選手権ベスト4と、いい時期に入学して美味しいところを味わせてもらったと思う。同級生がどんどん減っていく中で、下級生をまとめるのが大変だった。でもその頑張りもあってかこういう風に結果として残り、自分たちの代でリーグ戦優勝、選手権ベスト4になれたことは報われたなと思う。(卒業後は)大塚刷毛というところに就職しラグビーを続ける。(社会人での目標は)自分は出来ることを一つずつするしかないので、あとは主務で培ったこの経験を仕事でもラグビーでも活かせていければなと思う」
「前半は自分たちがアタックする機会が多く自分たちのテンポでやれていたが、後半は相手にトライを取られてから自分たちのペースを戻すことが出来ず、そのままズルズルと負けてしまった。(平田選手の怪我などといった想定外にチームは対応出来たか)誰が怪我してもいいように準備はして来たが、やはりその代わりに入ってきた人とのコミュニケーションや関係性の部分、明治さんより後手だったと思う。(後半に連続でトライを食らってしまったことについて)自分たちのアタックチャンスでハンドリングエラーや簡単なミスが続き、それを明治さんにチャンスにされてしまった。そこから取り返せなかったのが原因かと思う。(自分たちの強みを出し切れなかったというのはあるか)フィットネスの部分で明治さんに劣っていた。後半自分たちは足が止まったのに対し、明治さんはいつも通りのプレーを続けていたので自分たちの強みを消されてしまった。(来年度の目標)今年度はベスト4まで来れたので、来年度はベスト4以上を目指す。今年度以上の結果を残すという事はもっとチームのコミュニケーション、関係性の部分をもっと密にしていかないと駄目かなと思うので、日々の練習や寮生活で強めていきたい。個人的にはフィットネスが低いのでそこを鍛えるのと、ケガを治してフィジカルを強くしていきたい」
「勝負なので勝ち負けはあるが、
「平田先輩がケガで離脱してからスクラムで優位に立つことができず、その場合の対応は練習の時からしていたが明治のプレッシャーがすごくそこで自分が焦ってしまい、周りの観客も明治の流れとなり大東のペースに持ち込みづらくこういう結果になってしまった。後半では1トライ目を取られた時に明治さんに勢いを持っていかれ、大東のディフェンスの人数が少ないままバックスで展開され足の速いウィングの選手にフリーの状態で持っていかれることが多く、コミュニケーション不足なところがあった。(後半はどうゲームメイクをしようとしたか)FWのアタックを連続でしてしても明治さんのFWも強いので、どこかでFWを当てたらすぐに展開というマネジメントをしようとしていたが、ボールをキープできなかったりとかうまく捌けなかったというところがあった。今年度1年間は学ばせてもらうことが多く、来年度はハーフとしても大矢さんとのハーフ団も2年目になるので、アイコンタクトであったり自分から積極的にボールを動かしていきたい。地道に普段の練習からどんどん成長できるように、来年もチームに貢献できるように頑張っていきたい」
「勝てる試合だった。自分たちのミスで前後半どちらも(相手にトライを)取られているので、そこで相手に流れ持っていかれたかなと思う。(ハーフタイムで監督から言われたことは)前半の最後は我慢出来ていたので、いいんじゃないかという。自分たちもあそこで止められたので、後半このまま流れ持っていけるかと思ったが、明治さんに流れを持っていかれたのが敗因。(後半はどのようなゲームメイクをしようと考えていたか)前半は大東の強みを出せたのでそのまま僕のキックで敵陣でプレーして、(敵陣で)ミスをしてもそこまで痛くないミスになると思うので、もっと敵陣へ行こうと思ったが、明治さんがシフトチェンジしてキックではなくランで仕掛けてきたので、そこで明治さんの個々の強さに対しタックルで引いてしまった。(来年度の目標は)ほとんどメンバーが残るので、キャプテンを始め今日3人出てたいがその他サポートしてくれていた4年生の分を、僕たちがまたこの舞台に戻ってきて次はしっかりやり返したい」
「ずっと練習してきたディフェンスが後半で崩れてしまったことが一番良くなかったと思う。(前半が終わり)いつも通りこのままの展開で最後まで走り勝つことを最後まで意識していたが、最後メンタルの弱さが出てしまった。ボールを確保出来ず明治大にアタックされてしまったことが攻めきれなかった一番の要因だと思う。来年度もまだチャンスがあり、今の3年生で試合に出てる人も数多くいるので、しっかり課題を修正しつつしていきたいと思う」
「途中から代わって入りスクラムで負けた訳では無いが、押しに行けなかったというのが僕の力不足だったと思う。自分たちがやることを最後までやりきろう、それを決勝までやりきろうと話してはいて、前半は良かったが後半でうまくいかなかったのが敗因。大東はスクラムが武器なので、そこで僕が代わって入って力不足で押せなくなったのが試合をうまく運べなかったと思う。来年はまだ3年生なので僕たちの代(最上級生の代)ではないが、どこまで行けるか挑戦しながら自分のレベルもしっかり上げていくというのを目指し、チームとしては日本一を目指していく」
青柳勝彦監督
―今日の試合を振り返って
「前半は欲を言えばもう1トライ取って引き離して終えたかったが、前半最後明治のアタックを何とかしのいで終われたというところで良かった。後半もその形で、勢いで行こうとしていたが、やはり向こうの個々の能力というところが爆発して、うちもちょっとしたミスから流れを取り戻せず逆にやられてしまい、そのちぐはぐになった部分を上手く個人技で突かれた。うちらの足が止まっちゃったよね。(アタックでも)下げられたりしてね。まぁメンバーを替えていないから。でもよく頑張ったと思う(平田と交替して入った小泉については)ずっと試合に出ていなかったから不安もあったがラインアウトも成功していたし、スクラムもあまり場面が無かったが、彼なりに自分のパフォーマンスを出してくれたので良かった」
―前半、ペナルティからの失点について
「余計なことをやってしまったというか、練習でやっていないことをやって しまったからミスの原因にもなったり、あそこで慌てる必要は無かったがそういう細かい部分を勝ち慣れているかそうでないかというね」
―後半、焦りは見えたか
「それもあっただろうね。うちは組織ディフェンスの中で個々が引き立つというような形だったんだけど、そこで組織も崩れて個々だけになってしまうと、フィジカルの強い明治の勢いを止められなかった。(終盤失点が続いて集中が切れてしまっていたか)切れてはいないだろうが、ほんの少しのケアレスミスというかね。ミスということはやはりプレッシャーを感じていたんだろうし、要はうちらの方が弱いんだよね。まだ個々に関しても。そこらへんをどれだけまた来シーズン修正出来るかという」
―今年 度の4年生はどんな代だったか
「やっぱり今年度は下馬評的にも良くないという、昨年度の4年生とかが抜けて悪いなと言われている時のほうが何かうちらは油断しなくて、なんとかしなくちゃという様なのが出て逆に良かった。昨年度は結構いい面子がいるから何とかなるだろうと言う様な余裕があって、結局何とかならなかったというところなので、そう思うと来年結構メンバーが残るから何とかなるだろうなって普通にやっていると、たぶん何とかならない。そこらへんはやはり気を引き締めて油断せずケガさせないようにも、そういうような指導を厳しくではないが、気持ちを引き締めて本当にやっていかなくてはいけないなと思う」
―下級生たちは今の経験が来年度につながると思うか「そうだね。リーグ戦でも優勝したし選手権でもベスト4まで来れたというのはすごい自信にもつながっていると思うし、その辺はいい意味では良いが、あとは本当に油断しないでやっていくだけ。油断しているとケガにつながっていくので」
ー来年度の構想は考えているか
「ある程度は考えているが、あとは今回の南のように新しい1年生とかが1人2人加わってどういうチームになるかなと。来年度はやっぱりバックスも、強化してないわけではないが昨年度の4年生が一気に抜けてしまったのでその後少しずつ良くはなっていたけど、まだやはり明治などに比べると難しいところがあったから。それでもこのメンバーでよく頑張ったと思う」
ー来年度の目標は
「来年度も変わらずまたリーグ戦優勝を目指して、大学選手権でも優勝を目指せるように頑張りたい」
ーご自身も現役時代に選手権で準決勝も決勝も経験しているが、雰囲気の違いなどはあるか
「あまり変わらないよね、僕は。準決勝くらいから国立競技場でやったんだけど、準決勝に決勝と選手の時は強気で、怖いもの無しでやっていたのでそんな変わらない(来年度こそは選手たちがその舞台に立てるように)そうだね。多少、ベスト4まで行くという免疫はかなりついていると思うので、あとは底力であったりちょっと足りない部分を1人1人が意識して練習を出来れば、もっと良くなると思う」
鏡保幸特別顧問
「うちを抑えられるぐらい明治の良さが出ちゃったもんな。